『京都の夏は2階が地獄』って本当?10年住んで分かった京都アパート・マンションの階数選びの真実
「京都の夏は2階以上住めない」「3階なんてサウナ状態」—京都に住む前、こんな話をよく聞きました。でも実際に京都で10年以上住み、不動産の仕事を始めてから分かったのは、階数選びにはもっと深い真実があるということです。
確かに京都の夏は厳しいですが、すべての高層階が地獄というわけではありません。僕自身、1階、2階、4階と異なる階に住んだ経験から、また数百件の物件を案内してきた経験から、京都での「本当に快適な階数選び」をお話しします。
【1階時代(学生時代・左京区)】
最初は「涼しそう」と1階を選びましたが、これが大失敗。地面からの湿気で夏は蒸し暑く、冬は底冷え。虫も多く、防犯面でも不安でした。洗濯物も乾きにくく、部屋全体がじめじめ。「階数が低い=涼しい」という思い込みを痛感しました。
【2階時代(社会人1年目・中京区)】
次に選んだ2階は劇的に改善。1階ほどの湿気はなく、風通しも良好。ただし、真夏の午後は確かに暑い。でも扇風機とエアコンの併用で十分快適でした。むしろ冬の日当たりの良さに感動。
【4階時代(現在・東山区)】
現在住んでいる4階は夏でも意外と快適。風通しが良く、夜は涼しい風が入ります。ただし、西向きの部屋だけは避けるべき。東向きや南向きなら高層階も十分選択肢になります。
**【木造アパート(2-3階建て)】**
確かに最上階は暑くなりがちです。屋根からの熱がダイレクトに伝わり、断熱性能も低いため、夏は厳しい環境になります。ただし、1階は湿気と虫、防犯の問題があるため、2階がベストバランス。家賃も手頃で、学生さんには現実的な選択肢です。
**【鉄筋コンクリート造マンション(4階建て以上)】**
意外にも3階以上がおすすめ。RC造の断熱性能と風通しの良さで、むしろ快適です。特に角部屋の3-4階は風の通り道ができ、自然な涼しさを感じられます。最上階も屋上の断熱がしっかりしていれば問題ありません。
**【新築・築浅物件】**
現在の建築基準では断熱性能が格段に向上しています。5階でも6階でも、適切な設計がされていれば快適。むしろ眺望と風通しのメリットが大きく、積極的に検討すべきです。
重要なのは「築年数」と「構造」、そして「方角」の組み合わせです。
**【1階のリアル】**
メリット:家賃が安い、荷物の運搬が楽、庭付きの場合もある
デメリット:湿気、虫、防犯リスク、洗濯物が乾きにくい、日当たり悪い
私の経験:夏は蒸し暑く、冬は底冷え。特に京都の底冷えは想像以上でした。
**【2階の実際】**
メリット:1階の問題が解決、家賃も比較的安い、程よい日当たり
デメリット:木造の場合は夏の暑さ、上階の音
私の経験:最もバランスが良い。初めての京都住まいには最適です。
**【3階以上の真実】**
メリット:風通し良好、眺望、虫が少ない、防犯面で安心
デメリット:家賃高め、エレベーターなしは大変、西日対策必要
私の経験:想像より快適。風の流れが全然違います。
**【最上階のガチ体験】**
友人の最上階(RC造5階)に何度も泊まりましたが、意外と涼しい。ただし西向きは避けるべき。屋上の断熱性能次第で天と地の差があります。
10年の経験から言えるのは、「京都だから高層階はダメ」ではなく、「条件次第で高層階も十分選択肢」ということです。
**選び方の優先順位**
1. 建物の構造と築年数を確認
2. 方角(西向きは慎重に)
3. 周辺環境(風の通り道があるか)
4. 実際に時間を変えて内見
5. 予算との兼ね合い
特に重要なのは「複数回の内見」です。朝・昼・夕方で室温や風通しが全く違います。私は必ずお客様に「時間を変えてもう一度見ましょう」とお勧めしています。
夏の午後2時頃に内見して、実際の暑さを体感することが一番確実な判断方法です。
「京都の夏は2階が限界」という都市伝説に惑わされず、実際の建物の性能と立地条件で判断することが大切です。私自身の体験と、数百組のお客様の実際の住み心地を聞いてきた結果、適切な条件であれば高層階も十分快適です。
階数選びで迷われたら、ぜひご相談ください。実際の体験談と具体的なデータをもとに、あなたに最適な階数をご提案します。京都の夏を快適に過ごせる住まい探し、一緒に始めませんか?